免疫グロブリンA
IgA
- 検体
- 血清
液性免疫に関与する「Bリンパ球」およびBリンパ球から分化した「形質細胞」から産生される「免疫グロブリンA」の値を調べる検査。
免疫グロブリンAは、唾液や鼻汁・腸液などに多く含まれ、体内に細菌や毒素などが侵入した時に産生される免疫物質であるため「感染症」や「自己免疫疾患」などの診断指標とされる。
基準値
110~410 mg/dL
異常値を示す疾患
高値を示す疾患
- IgA腎症
- 悪性腫瘍
- 血管性紫斑病
- 紫斑病
- 血栓性血小板減少性紫斑病
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 伝染性単核球症
- H鎖病
- 形質細胞性白血病
- 線溶性紫斑病
- IgA多発性骨髄腫
- 関節リウマチ
- 全身性エリテマトーデス
- 膠原病
- 肝硬変
- 慢性肝炎
- クリオグロブリン血症
- パイログロブリン血症
- IgA無症候性M蛋白血症
- ウィスコット・アルドリッチ症候群(Wiskott-Aldrich 症候群)
- など
低値を示す疾患
- IgA以外の多発性骨髄腫
- IgA欠乏症
- IgA欠損症
- 無(低)γ-グロブリン血症
- 悪性リンパ腫
- サルコイドーシス
- 原発性免疫不全症候群
- 腎不全
- ネフローゼ症候群
- 蛋白漏出性胃腸症
- ステロイド剤の連用
- Bruton 型無γ-グロブリン血症
- など
- 基準値とは健常者の測定値を統計学的に処理した平均値であり、測定値は個人により差があるため「基準値=正常値」ということではありません。また基準値から外れた値は異常値と呼ばれますが、「異常値=罹患」を意味するものでもありません。ですから基準値を絶対視するのではなく、あくまでも検査の評価は医療機関の判断に委ねることが大切です。