知っておきたい 『漢方方剤』

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漢方方剤

七味白朮散

よみかた
しちみびゃくじゅつさん
方剤種別
補益剤 <補気剤
典拠出典
小児薬証直訣

処方構成(この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ)

生薬名 原材料と加工法
人参にんじんウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根
炒白朮しょうびゃくじゅつ麸(ふすま)とともに炒ったキク科オケバ族のオオバナオケラおよびオケラの根茎
茯苓ぶくりょう外層を取り除いたサルノコシカケ科ウォルフィポリア属マツホドの菌核
藿香かっこうシソ科のミズトラノオ属パチョリおよびカワミドリ属カワミドリの全草または葉
葛根かっこんマメ科クズ属クズの根
木香もっこうキク科トウヒレン属モッコウの根
甘草かんぞうマメ科カンゾウ属のウラルカンゾウおよび同属植物の根・走出茎

適応疾患および対象症状

嘔吐、腹痛、下痢、腹部膨満感、口渇、食欲不振、痩せ、かんむし

薬理作用

止瀉作用、止嘔作用、鎮痛作用、腹満改善、嘔気改善、止渇作用、食欲増進、精神安定、浮腫改善、消腫作用

東洋医学的弁証(この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状)

脾胃気虚、湿濁中阻、泄瀉腫満、嘔吐腹痛

治法・治療原則(この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則)

益気健脾、燥湿利水、昇陽止瀉、和胃止嘔
  • 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
  • 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
  • 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
  • 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。