異称別名
安栄湯
処方構成（この漢方方剤を構成する生薬の組み合わせ）
| 生薬名 | 原材料と加工法 |
|---|---|
| 当帰とうき | セリ科シシウド属のカラトウキまたはニホントウキの根 |
| 川芎せんきゅう | セリ科のマルバトウキ属キュウキュウおよびハマゼリ属センキュウの根茎 |
| 桂枝けいし | クスノキ科ニッケイ属ケイの細枝またはその樹皮 |
| 白朮びゃくじゅつ | キク科オケバ属のオオバナオケラおよびオケラの根茎 |
| 木香もっこう | キク科トウヒレン属モッコウの根 |
| 黄芩おうごん | シソ科タツナミソウ属コガネバナの根 |
| 黄連おうれん | キンポウゲ科オウレン属オウレン、トウオウレン、デルトイデア、オメイエンシス、テータなどの根茎 |
| 人参にんじん | ウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根 |
| 甘草かんぞう | マメ科カンゾウ属のウラルカンゾウおよび同属植物の根・走出茎 |
| 香附子こうぶし | カヤツリグサ科カヤツリグサ属ハマスゲの肥大した根茎 |
| 大黄だいおう | タデ科ダイオウ属のショウヨウダイオウ、タングートダイオウ、バテイダイオウなどの根茎 |
| 檳榔子びんろうじ | ヤシ科ビンロウ属ビンロウの成熟種子 |
| 丁香ちょうこう | フトモモ科フトモモ属チョウジノキの花蕾 |
適応疾患および対象症状
のぼせ、ほてり、めまい、イライラ、神経症、発汗、頭痛、下半身の冷え、生理不順、鼻出血、舌先が紅い、脈が早い
薬理作用
熱感改善、精神安定、目眩改善、鎮痛作用、止汗作用、冷感改善、月経改善、止血作用、舌色改善、整脈作用
東洋医学的弁証（この方剤が対象とする、東洋医学の診断に基づく疾患および症状）
肝虚気滞、寒熱錯雑、上熱下寒、頭痛眩暈
治法・治療原則（この方剤が持つ、東洋医学的治療法と治療原則）
疏肝泄熱、寒熱併調、清上温下
- 『方剤種別』については、複数の漢方方剤種別に属する方剤もあるが、当該方剤の薬理作用が最も顕著にあらわれる漢方方剤種別に基づき、単一の方剤種別に属させている。
- 『東洋医学的弁証』および『治法・治療原則』については、中医用語に精通していない一般の方を考慮し、あえて重複表現を一部用いている。
- 『適用疾患および対象症状』については、当該方剤が直接的に効力を示す疾患・症状に加え、間接的に効力を示す疾患・症状についても併記している。
- 『この方剤の持つ「薬理作用」』については、当該方剤の直接的な薬理作用に加え、間接的な薬理作用についても併記している。